すべてのカネミ油症被害者救済へ(62)

 ~厚労省へ、4回目の「要請書」を提出~

 昨晩、厚生労働書 健康・生活局 食品監視安全課指導係宛に4回目の「要請書」を送りました。前回お伝えしたように、今回は簡潔に、”シンプル“にまとめました。全文をご覧ください。
 要請書:「厚生労働省健康・生活衛生局食品監視安全課指導係九州大学油症治療研究班のみなさまへ」

 「不適切な映像使用」に関しては、当映画製作委員会が”当事者”であることから、断固として主張して参ります。各メディアの方々にも連絡していますが、「同感」という連絡をいただき、心強く感じます。「カネミ油症・メディアネットワーク」に繋がる一歩になればと思います。

 続いて、カネミ油症被害者の支援団体「カネミ油症被害者支援センター」(YSC)との協議に取り組むことになります。ポイントは、国会対策・対応にあります。「へその緒プロジェクト」や食中毒事件として、被害者の診断の促進、「母と子の絆~カネミ油症の真実」の上映活動などは当方で行います。引き続き皆さんのご支援・ご協力をお願いいたします。

                             映画監督     稲塚秀孝
                                  

すべてのカネミ油症被害者の救済へ(61)

  ~再々々「要請書」提出へ~

 昨年12月から「母と子の絆~カネミ油症の真実」製作委員会とへその緒プロジェクトでは、厚生省のカネミ油症事件担当部署に対し、「要請書」を提出してきました。今月届いた3回目の回答書を読み込み、今日か明日にも再々々「要請書」(通算4回目)を提出いたします。厚労省の担当部署は、今年4月から「厚生労働省 健康・生活衛生局食品監視安全課に移りました。
 ポイントは3つ。
1.カネミ油症の診断基準は、”法的根拠”がないことを明らかにして、現行の全国油症治療研究班(九州
 大学油症治療研究班一任)において策定され・・というプロセスの”欺瞞“を突きます。
2.「不適切な映像使用・・」の撤回と映画製作委員会への謝罪を要求します。
3.「へその緒検査の再開」を追求します。

       提案文を提出次第、当HPにも掲載いたします・

        映画監督 稲塚秀孝

      すべてのカネミ油症被害者の救済へ(60)

       ~「不適切な映像使用」について~

       私事ですが、福岡で急に足のしびれと腰の痛みを感じたのは、北海道苫小牧市の整形外科の診察で、「腰部脊椎管狭窄症」と分かりました。脊椎管は、背骨、椎間板、間接、靭帯に囲まれた脊髄の神経が通るトンネル。加齢により、神経の通る脊椎管が狭くなり、神経を圧迫するのです。かがむたびに走った激痛は、投薬治療により緩和されました。

       月末に開催する「苫東映画祭」(全国の映画サークルから70名参加)の準備に取り掛かります。18日に厚労省と九州大学油症治療研究班に対し、「不適切な映像使用とは何か?」を問う文書を、翌19日に日頃交流のあるメディアの皆さんに送りました。

       今回の問題は、映画「母と子の絆~カネミ油症の真実」だけの問題ではなく、メディア全体の問題と思うからです。ある新聞社の記者から連絡がありました。「担当記者から、厚労省の広報に問い合わせたら、『今回の撮影・録画の禁止は、現局の勝手な判断によるものです』という返事」が来たそうです。これは深読みすれば、厚労省全体の判断ではない、ということで、問題を現局(生活・健康局 食品監視安全課指導係)だけの問題と、”矮小化”するものとも考えられます。映画製作委員会としては、“報道規制に関わる由々しき問題”として、回答を待つと共に、メディアの皆さんと連携を深めて行く考えです。動きがあり次第、お伝えいたします。

                                      映画監督  稲塚秀孝

      「不適切な動画使用」に関して

       厚生労働省 健康・生活衛生局食品監視安全課指導係
            九州大学油症治療研究班のみなさまへ

        「不適切な動画使用」と示唆を受けた「母と子の絆~カネミ油症の真実」
        製作委員会より、報道における動画使用の件について、見解を求めます。      

       6月2日付け厚労省 健康生活衛生局食品監視安全課指導係のHPに掲載された、「三者協議」(6月14日実施)の報道に関する文書の中で、突如会議後の”ぶら下がり会見”(通称)において、撮影・録画の禁止が付け加わりました。
       また6月11日には、「油症対策委員会」(6月13日実施)から、厚労省と同様に撮影・録画の禁止が伝わりました。ただし、翌6月12日に“今回は撮影・録画ができるが、「不適切な動画使用」が見受けられたら、当該チームだけでなく、すべての報道関係者に適用する”旨の連絡がありました。

       そこで「油症対策委員会」後のぶら下がり会見において、中原剛士班長(九州大学医学部皮膚科教授)に「今回取りざたされている”不適切な映像使用”というのは、「母と子の絆~カネミ油症の真実」のことを指しているのですか?」と尋ねたところ、中原班長は「そうです」と認めました。
      そもそも「不適切な動画使用」とは何を指しているのでしょうか?その見解を明らかにしていただきたいと考えます。

      「不適切な動画使用」に関してこれまで収集した情報によりますと、当製作委員会製作の「母と子の絆~カネミ油症の真実」を指し、映画内に2024年1月、「油症対策委員会」後の辻 学班長(当時)のぶら下がり会見及び「三者協議」後の原澤朋史課長補佐(当時)のぶら下がり会見の取材映像を使用
      したことが、「不適切な使用」の根拠であり、同映画のDVD販売が「営利目的であるから」という理由とされているのではないか、と認識いたしました。
            
       公的会議後の会見の場合、各メディアの方々と同じく、自らの立場を「記録映画『カネミ油症の真実』を製作しているタキオンジャパン稲塚と申します」と明らかにした上で、インタビューを行っており、取材対象(辻 前班長、原澤 元課長補佐)から“インタビューの拒否”を受けたり、“ここはオフレコ(内密で公表しないで欲しい)といった反応もありませんでしたので、通常通り映画内で使ったのであります。ぶら下がり会見の内容は、各テレビ局、新聞社の方もそれぞれに放送・紙面に掲載しており、これは真っ当な”報道取材”であると考えております。

       また記録映画では、劇場公開、上映会と共に、広くDVDを頒布するのは、通常の伝播のための行為であることは、常識的なことと考えられています。「営利目的に使われた」という発言が事実とするなら、放送・新聞なども含め、“伝える行為”は憲法で保障されており、掲載権、映像編集権は、製作者側に託されていることと認識しております。そして各メディアはクライアント(スポンサー)や新聞購入者・観客から受け取る“費用=営業費”によって運営されていることは、“自明の理“と考えますがいかがでしょうか?
      これは一般的な社会的ルールであり、このことを”営利行為“という言葉で断罪することは、全く理解不能な”暴論”と言わざるを得ません。

      「不適切な動画使用」に関してそして今回の映画内に編集された内容が、厚労省にとって”不都合な事実
      “の公開と認識されているのなら、ぜひ“不適切な動画使用”と定義される理由を明らかにしていただきたいと考える次第です。

      ☆今回の回答期限は、令和7年(2025年)7月18日(金)とさせていただきます。
      「不適切な動画使用」に関して私達が担っている”伝える行為”は、厚労省及び「油症対策委員会」の意図を、広く日本国民の皆さんに正しく伝えることと自覚しております。今「不適切な動画使用」に関して後とも取材における“切磋琢磨”をさせていただければと祈念いたします。 

                                2025年6月18日 
                      「母と子の絆~カネミ油症の真実」製作委員会
                            株式会社タキオンジャパン  
                                代表    稲塚秀孝

      すべてのカネミ油症被害者へ(59)

       ~メディアの連携を深めたい

       私事ですが、前回の(58)を書いた時から、腰を痛めました。正確には6月13日午後5時頃、それは「油症対策委員会」終了後、中原班長(九大皮膚科教授)のぶら下がり会見後のことでした。

       福岡・長崎のメディアの記者の質問が途絶えた時に、「班長、不適切な映像使用により、今回の会見で撮影・録画禁止(6月11日)と伝えられましたが、(翌日撤回)これは、映画つまり私たちが原因なのでしょうか?」と聞くと、中原班長は至極あっさりと、「その通りです」と答ました。
      私は「それは取材と情報公開に対する誤った認識ですので、近日中にご連絡させていただきます」
      と伝え、まもなく会見は終了しました。

       当初5分の会見と限定されていましたが、結局20分かかりました。主な内容は「次世代調査」結果など、前回の会見から”後退“の色濃いものでした。明らかに開き直りでした。私はその日の「油症対策委員会」における中原班長の進行とカネミ油症被害者の質問等に”不毛”を感じていましたので、くねくねと長い廊下で中原班長と二人きりになりましたので、問いかけました。「班長、いつまでこんなこと(不毛な)を続けるつもりですか?」と、当然ながら中原班長は答えることはありませんでした。

       翌日の「三者協議」には、腰の痛みで参加できず、やむなく帰京。そこで三者協議における撮影・録画の禁止について、なじみの記者の方に聞きますと、撮影・録画の禁止は実施され、カメラレンズを下に向けて、録音ができるようにしたそうです。カメラマンらスタッフも”大いなる屈辱”を感じたことと思います。

       そもそもカネミ油症事件について、”記者クラブ“は存在しません。そこでまず今カネミ油症を担当している記者の皆さんとの情報共有をしながら、“カネミ油症事件記者ネットワーク”を作りたいと思います。それはそれは簡単なようで、簡単ではありません。各記者とも”独自の記事”を書きたいと思うのが習性です。 ですから私も、均一な情報を伝えず、各社向けに”異なるネタ“を用意するのが、当然となっています。従って、10社以上の記者向けに、異なった表現でメールを送ります。また地元のメディア(福岡=西日本新聞、長崎=長崎新聞)以外の全国紙の支局では3年ごとに転勤になるため、”継続性”が担保できていません。カネミ油症事件をこまめに報道し、問題意識を喚起するためにも、早急にネットワーク作りに取り掛かりたいと思います。                                                

                                    映画監督     稲塚秀孝

      すべてのカネミ油症被害者救済へ(58)

       ~カネミ油症の現在・過去・未来~

       6月13日、九州大学油症治療研究班主催の「油症対策会議」に参加しました。開始は14時から、博多駅博多口側の9階の奥の奥、最初のドアは閉じていて、横の通用口からくねくねとした道を進むと会議室4に辿り着きました。どう見ても参加しにくい会場でした。会議は3時間10分(予定は17時終了)。

       本来の目的はカネミ油症治療・研究の成果を年2回発表する場です。もっともらしく並ぶ12の研究報告ですが、目を引くものはありません。会議場には厚生労働省の佐野隆一郎課長補佐と数人の職員も参加していますが、何故か被害者の方からの質問はなし。翌日の「三者協議」と会議のすみ分けができているのです。淡々と九州大学皮膚科 中原剛士班長の進行が続き、質問に対する慇懃無礼な言葉だけがうつろに響きます。報道としている顔なじみの記者と顔を見合わせながら、”収穫のない“時間の空費を感じました。

       そして昭和の名曲♪「現在 過去 未来・・・」で始まる「迷い道」のメロディと歌詞が浮かんできたのです。何故なら前回の「油症対策会議」に比べ、すべてにおいて“後退”しているのです。カネミ油症の“現在”は確実に”迷い道“に入っています。

       「母と子の絆~カネミ油症の真実」では86分間の中で、十数人の被害者の証言、研究者・医師のインタビューを試みました。一定程度の”過去“を明らかにし、”未来”に向けた方向性を出せたと思っていましたが、これではまるで先が見えません。

       一方、カネミ油症被害者の”疲労感””徒労感“をひしひしと感じました。さてどう打開してゆくか?ここから”未来のステージ”開幕したいと思います。

                                          映画監督  稲塚秀孝

      すべてのカネミ油症被害者救済へ(57)

       ~“心ある医師のみなさまへ”Ⅱ~

       しばらく前に「全国の“心ある医師のみなさまへ”」とこのHPでメッセージを送りました。数件の問い合わせ(反応)がありました。誠にありがとうございます。

       昨日「へその緒プロジェクト」の藤原さんが新潟で90代の医師と面談し、今週12日に私が北九州で80代の医師とお会いします。

       今日以降、“心ある医師”のプロジェクトと命名します。今後カネミ油症被害者(1968年当時、カネミ油を食べた方)が診断を受け地域の保健所に届けるプロセスを模索いたします。「カネミ油症事件」は食中毒事件ですので、57年経過しましたが、立証するための”第一歩“と思います。

       今年1月に行われた「油症対策委員会」「三者協議」以降、参議院議員会館で「母と子の絆~カネミ油症の真実」上映会後に、厚労省の担当者との面談、「要請書」のやり取りを行ってきました。そして日本有数の医師のグループに協力を求めましたが、残念ながら実りませんでした。そこでこのHP上で“心ある医師”を求めたのです。本来は6月13日、14日に福岡で開催される「油症対策委員会」「三者協議」に間に合わせようと思いましたが、いまだ“道の途上”にあります。

       現在日本全国の医師数は、45万人弱(歯科医師も含む、2022年)と厚労省は発表しています。人口の3%ほどでしょうか?ぜひ医師の方々に”私たちの声“が届くように、今後も活動を続けたいと思います。

                                     映画監督  稲塚秀孝

      すべてのカネミ油症被害者救済へ(56)

       ~やはり、そうだったのか?!~

       昨晩、カネミ油症事件を丹念に取材している新聞記者の方から連絡をいただいた。前回(55)で取り上げた、6月14日「三者協議」後の”ぶら下がり会見”に関してである。改変は、今回から国(厚生労働省・農林水産省)の”ぶら下がり“会見において、撮影・録画禁止、録音のみとなったことについて、福岡・長崎の数人の記者に、“記者クラブとして抗議、対応してもらえないか?“と伝えたのである。

       そこである記者が厚労省の担当者に問い合わせたところ、2014年1月の「三者協議」後のぶら下がり会見で原澤朋史課長補佐(当時)のコメントを映画「母と子の絆~カネミ油症の真実」で使用したことについて、”無断で使用された“という見解なのだというのだ。公的な会見(ぶら下がり会見も含む)の映像素材は、使用許可がいらないのは、当然のことであるから、これは”言いがかり“なのである。

       このような答えしかできない厚労省の担当者は、“報道のルール”“報道の常識”をわきまえない姿勢と言わざるを得ない。上記の内容が”事実“となら、「母と子の絆~カネミ油症の真実」製作委員会として、厚労省の担当者に対し、”厳重抗議“と”撮影・録画の禁止措置”に対し、撤回を要求しようと考えている。
        映画監督  稲塚秀孝

      すべてのカネミ油症被害者の救済へ(55)

       ~見逃さないぞ!と思う~

       昨日(6月2日)厚生労働省健康・生活衛生部の担当部署から、6月14日開催の「三者協議」(国=厚生労働省・農林水産省、カネミ油症被害者全国連絡会、カネミ倉庫)への報道取材(中身は別室での傍聴のみ)の申請内容が公表されました。

       早速タキオンジャパンとして、申請したところですが、そこで気付いたことがありました。それは「三者協議」後の国の記者会見に関して、撮影を許可しないというのです。これまで福岡・長崎の放送局などのカメラ取材班が”ぶら下がり会見”取材をしていましたが、録音のみに限定されたのです。何と“姑息”なことなのでしょうか?

       「母と子の絆~カネミ油症の真実」では、2024年1月「三者協議」後のぶら下がり会見での厚生労働省原澤課長補佐の言葉を伝えています。そして現在回答待ちの再々「要請書」では、その時の会見の映像を厚労省に送っています。「映画の内容は”情報の切り取り“とのステレオタイプの反応に対して、撮影素材の提供によって対抗したのです。ここは決して見過ごしたり、見逃したりしてはいけないと思います。メディアの方々に呼び掛け、抗議と撤回要請に動きたいと思います。

                                      映画監督     稲塚秀孝

      すべてのカネミ油症被害者救済へ(54)

       ~原点から見直す~

       「へその緒プロジェクト」が始まったのは、昨年1月12日(福岡)なので、まもなく1年半が経過しようとしている。何が前へ進められたのか?何が”獲得”できたのか?故 岩村定子さんの3人のお子さんのへその緒検査により、ダイオキシン類がお子さんに移行している(していた)事実は明白となった。

       そこで今取り組んでいるのは、大きく2点。

      1.岩村満広さんのへその緒検査が2度行われ、初回は2013年九州大学油症治療研究班、古江増隆班長の頃だった。結果は、へその緒に農薬が混じっていて、“カネミ油症が原因”とは言えない、というものだった。昨年行われた島津テクノリサーチと大塚製薬チームの検査では、農薬由来と思われた数値は、40分の1になっていたのである。何故2013年にこのような結果を出したのか?原因は何か?古江班長(当時)、梶原淳睦技師(現在北九州生活科学センター)に答えてもらいたいと考えている。

      2.2009年5月発行の「福岡医学雑誌」には、へその緒に関する2つの調査結果が掲載されている。九州大学油症治療研究班の長山淳哉助教授、梶原淳睦技師(先述)のグループと宮田秀明摂南大学教授(当時)のグループで、いずれもカネミ油症被害者と健常者におけるダイオキシン類について報告している。皮肉なことに、当時積極的に被害者がへその緒を提供しているため、今へその緒の提供を呼び掛けても、「あの時渡してしまった」という事になった。

       重要なのは、そこから「へその緒検査・研究」が途絶したことである。以来、”15年の空白“はカネミ油症事件被害者救済に向けた「へその緒プロジェクト」にとって、大きな損失であり、そこには国(厚生労働省)と九州大学の野合による、“隠蔽”としか考えにくいのである。事実と現実を深く掘り下げてゆく先に、何が見えてくるのか?辿り着くべき先は長いが、時間の猶予はないのである。

            映画監督      稲塚秀孝