すべてのカネミ油症被害者救済へ(228)9月16日

 ~厚生労働省の”回答”を精査する Ⅲ ~

厚生労働省の担当部局へ提出した「要請書」に対する
”回答”について、精査して参ります。
③「カネミ油症」の重症被害者の”在宅検診”を実施せよ
について、
患者団体との協議を踏まえて対応を検討してまいります
と答えている。

厚労省が言う”患者団体”とは、年2回の「三者協議」で
向き合う、カネミ油症被害者全国連絡会(全国連絡会)
のことを指しているが、”重症被害者”は、非認定被害者
に多いと考えられている。
一方全国連絡会は”認定被害者”の団体であることから、
ここでも”非認定被害者”は検診対象から外されることに
なりかねない。”非認定被害者”は組織化されていないの
である。
私たちは、”重症被害者”から検診の要望が出されたら、
真摯に対応してもらいたいと、切に望みます。

次に④
「カネミ油症被害者」の「へその緒」研究の再開・推進を
 実施せよ
という問いに、厚労省はどのように答えたのか?

「へその緒検査機材」がさい帯のダイオキシン測定に
必要とされる機器類を意味するのであれば、国におい
ては保有しておりませんが、研究班においては保有して
いるとのことです。

がその答えでした。
九州大学に本拠を置く「カネミ油症治療研究班」に機材
があるのかどうか、確定はできませんが、2009年発行の
「福岡医学雑誌」では、九州大学と福岡県保健環境研究所
のメンバーによる「へその緒検査」の報告がされています。
報告をまとめる日程から、前年2008年まで「へその緒検査」
を行っており、約20年経過した今も、機材はある(機材の
更新があったとしても)と考えられます。
また今年度17か所で実施中の「カネミ油症検診」の重要な
検査は「ダイオキシン類の血中濃度」ですから、そこで
活用されているのは明らかであると思います。

映画「母と子の絆~カネミ油症の真実」(2024年)の中で、
岩村定子さん(五島市奈留、2025年3月逝去)が、
「生後4か月で亡くなった長男のへその緒を、今一度調べて
欲しい」と
福岡県保健環境研究所(2015年当時)の職員と電話で話した
際、職員が
「当時の検査機材は、今は使えなくなった」と告げ、
岩村さんを大変失望させました。

「カネミ油症被害者救済プロジェクト」は、民間の検査会社に
委託し、2回目の「へその緒検査」を実施中(9月末に結果が
判明予定)ですが、本来国(厚生労働省)や油症治療研究班
が行うべき検査であると認識しています。

私たちは今後も、国(厚生労働省)の責任で、「へその緒検査」
を実施し、認定・非認定を問わず、子や孫にカネミ油症の被害
が繋がっている”証し”を明らかにしていただきたいと要請して
参ります。

カネミ油症被害者プロジェクト  稲塚秀孝

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