●すべてのカネミ油症被害者救済へ(86)

 24日まで待ってほしい、と二度の回答延期メールが届いていましたが、昨晩厚労省から五度目の回答を受け取りました。
 じっくり読みました。まともな”回答”とは言えません。こちらの質問に答えていないからです。皆さんにも”感じ取って”いただきたいので、全文掲載いたします。
 諦めず、近々6回目の「要請書」を送る予定です。
                                 映画監督    稲塚秀孝
【回答書全文】
厚生労働省 健康・生活局食品監視安全課指導係今川 正紀 指導課長 さま
片桐 達     指導係長 さま

 昨年(2024 年)12 月に「母と子の絆~カネミ油症の真実」・「へその緒プロジェクト」名で「要請書」をお送りしてから、今回は 5 回目となります。過去 4 回に渡り、そのつど、ご回答をいただき、感謝申し上げます。これまでのやり取りを精査・検証の上で、5 回目の「要請書」をお送りいたします。ぜひご回答をお願いいたします。

① 「カネミ油症被害者に対する診断基準」に法的根拠はありますか?

と質問を数回繰り返しましたが、明確なお答えをいただけませんでした。そこで「カネミ油症被害者に対する診断基準」に法的根拠はない、と判断いたしました。カネミ油症事件発生は昭和 43 年(1968 年)でしたので、60 年近く法的根拠がないまま、被害者を”認定“”未認定“とカネミ油症被害者を”分断してきた責任 “は極めて重いと言わざるを得ません。
国(厚生労働省)の統括の下、診断基準を全国油症治療研究班(九州大学が中心)が策定してきた経緯を見ると、これは両者が緊密に連携してきた”歴史”であったと言えます。
改めて「カネミ油症被害者に対する診断基準」に法的根拠(法律かそれに類する)があるのか、ないのか?を、真摯にご回答願います。
 第 4 回の回答で「食中毒事件においては」と、カネミ油症事件が”食中毒事件“と、初めて認識を示されており、今後未認定とされる被害者の診察内容を保健所へ提出する道(食品衛生法に基づき)が残されている証しと考えております。

原因等の特定のために臨床症状から患者を特定する必要がある場合については、専門家の意見を聴いて診断基準が策定されます」。
 また「診断基準を参考に、血中のダイオキシン濃度のほか、患者の症状等を総合的に判断した上で」と書かれていますが、そのように”患者の症状等を総合的に判断“する根拠(厚労省から の通達文書など)を具体的に明らかにしていただきたいと思います。

(厚生労働省回答)
  カネミ油症の診断基準については、カネミ油症患者に関する施策の総合的な推進に関する法律に基づく「カネミ油症患者に関する施策の推進に関する基本的な指針」にあるように、「今後とも、カネミ油症に関する調査及び研究の成果、検診の結果等を踏まえ、最新の科学的知見に基づいて随時見直しを行っていく必要がある」ものと考えています。

② 「不適切な映像使用」に関する見解を求めた件について。当方の問いに対し、まともな回答をされていません。まず「不適切な映像使用」とは、映画「母と子の絆~カネミ油症の真実」の中で、「厚労省と九州大学油症治療研究班の関係」について取材し、原澤朋史課長補佐と辻 学班長(当時)の会見内容を描いた部分を指していると理解していますが、間違いありませんか?
 本年 6 月 13 日「油症対策委員会」後の記者会見で、中原剛士班長は、「その通りです」と認めていました。前回の回答の中で、三者協議後における国への取材の取り扱いについて、
協議内容について、補足的に説明する機会を設けることとしているものであり、そうした趣旨に沿った取扱いとしています」とありますが、従来の「三者協議」で は、”ぶら下がり会見“という表現が使われていることから、あくまで”公式会見“だという認識を会場に参加したメディアの方々は持っています。
 その会見映像は、取材側(放送局及び当方=タキオンジャパン)が編集して、使用することに、何の問題もないと認識しております。しかしながら「不適切な映像使用」として本年 6 月 14 日の三者協議後の記者会見では、”撮影・録画の禁止“という措置が急遽なされました。

 後日「厚生労働省記者クラブ」に所属する新社の担当記者が、厚生労働省の広報担当者に尋ねたところ、「それは現場が勝手に判断して行ったことで、厚生労働省の広報は関知していない」という返事だったといております。本当に省内の”事前確認”のないまま、食品監視安全指導係の”独自の判断“を行ったのか? ぜひ真相を教えていただきたいと思います。
 また映画「母と子の絆~カネミ油症の真実」の内容が、なぜ「不適切な使用」と判断されたのか?明らかにしていただきたいと思います。
(厚生労働省回答)
前回の三者協議(令和7年6月14 日開催)後における国への取材の取扱いについてですが、元々、三者協議について、一般的な報道関係者に対する対応としての冒頭撮影の他、三者の合意を得た上で、三者協議当日に会場別室にて、三者協議を、一部を除きオンラインでオープンとするなど、報道関係者の皆様へ議論の内容を情報提供させていただいております

  • それに加えて、協議内容の理解促進を図るため、三者協議後に厚労省と農水省から報道関係者の皆様に対し、協議内容について補足的に説明する機会を設けることとしているものであり、そうした趣旨に沿った取扱いとしています

③ 「カネミ油症被害者のへその緒検査」の要望。今回の回答の中で、
臍帯におけるダイオキシン類の測定は、技術的に可能であるが、臍帯の保存状況によっては、ダイオキシン類の測定にあたり、正確性、再現性などの問題があると全国油症治療研究班から伺っています」とありました。
 「正確性、再現性に問題がある」とは、民間の中で特に信頼性の高い島津テクノリサーチ・大塚製薬のスタッフが行った検査結果を否定する内容であり、改めて厚生労働省及び全国油症治療研究班に、当プロジェクトが預かっている「へその緒」(未認定の被害者と家族の 4 体)の検査を実施していただきたいと思います。
 なお 故 岩村定子さんの 3 人のお子さんのへその緒検査の結果を基に 宮田秀明(摂南大学名誉教授)さんが行った分析資料をお送りいたします。
(厚生労働省回答)
 油症治療等に関する調査研究については、引き続き、当事者であるカネミ油症被害者全国連絡会からのご要望を伺いつつ、三者協議の場において議論していきたいと考えています。
  なお、油症認定患者の子については、母親を介してダイオキシン類等が移行する場合もあることから、油症認定患者の子や孫といった次世代の方々の健康状態を把握するための調査を令和3年度から実施しています。

今回のご回答は、2025 年 10 月 10 日(金)をメドにお送りいただければ、と思います。

 ☆「母と子の絆~カネミ油症の真実」製作委員会・「へその緒プロジェクト」は、「カネミ油症被害者救済プロジェクト」と名称変更をしました。
                      2025 年 9 月 18 日
                      カネミ油症被害者救済プロジェクト代表  稲塚秀孝孝

すべてのカネミ油症被害者救済へ(85)

 ~厚労省からの回答、さらに延期~

 昨年12月から厚生労働省における「カネミ油症事件」担当部署へ5度に渡る「要請書」を送ってきました。10月10日の回答期限を付けましたが、9日夜に「1週間待って欲しい」というメールが届き、了解した旨、返事をしました。ところが連休明けの今朝、来週いっぱい(10月24日)まで待ってほしいという連絡が届きました。「大丈夫なのか?」と思います。
 ①カネミ油症被害者認定に関する”診断基準”は法的根拠があるのか?
 ②映画「母と子の絆~カネミ油症の真実」において、”不適切な映像使用”があったというのは何か?
  明確な説明とことによれば謝罪要求をした件
 ③「へその緒検査」再開を求める
の3点に関しての回答を求めています。

 国会開催と首班指名が、極めて流動的な状況です。当方も様々な戦略を練っていますので、回答待ちではありますが、新たな展開を深く広げてゆきたいと思います。

    映画監督    稲塚秀孝

すべてのカネミ油症被害者救済へ(84)

 ~厚労省の回答を待つ!

 昨年12月から、カネミ油症被害者と向き合う厚生労働省の担当者へ、5度「要請書」を送ってきました。最新の5度目の回答期限は、10月10日でした。昨晩担当者から連絡がありました。
「回答期限になっていますが、1週間の猶予をいただきたい」という内容でした。「待ちましょう」と当方は”大人の対応”です。

 政局は先がわからず、早くて首班指名は20日からの週となっています。臨時国会がどうなるのか?急転直下、”総選挙”が行われるのか?

①カネミ油症の原稿流布されている”診断基準”には、法的根拠がない
②6月の「三者協議」に突如宣告された、”記者会見の撮影・録音禁止”措置の撤回と当方への謝罪
③「へその緒検査」の実施
の3点に対する回答がどうなるのか?注視したいと思います。

 12月6日に「母と子の絆~カネミ油症の真実」五島市(長崎県)上映会が決まりました。近々チラシをこの欄に掲載いたします。

    映画監督  稲塚秀孝

すべてのカネミ油症被害者救済へ(83)

 ~そろそろ”本当のこと”を言うことに~

 9月21日から始まった”旅”もそろそろ終わりに近づいてきました。熊本・福岡・長崎・兵庫・京都を行き来した中で、いろいろ”収穫”がありました。

 カネミ油症事件から57年。10月12日東京上映会(文京区民センター2A会議室)を軸に、そろそろ”本当のこと”を伝え、最終的にすべてのカネミ油症被害者救済を目指したいと思います。

 長崎県五島市の打合せでは、すでに2007年頃に報道されていた「カネミ倉庫の医療未払い問題」
がなおざりにされて、どんどん金額が積み増していました。国(厚生労働省・農林水産省)はひたすら、一民間企業のカネミ倉庫に押し付けてきましたので、いよいよカネミ倉庫が”破綻”、ギブアップする事態を想定して、国の対応を問う時期になりました。国民の安心・安全を保障するのは、”国の責任”で間違いありません。

 そして国と九州大学が連携(癒着とも言える)した、診断基準(血中濃度50ピコグラム)の”虚妄性”を廃棄しなくてはなりません。そして、毒のカネミ油を食べた父や母から生まれた子や孫で、カネミ油症の重篤な症状を持つ方々には無条件で「カネミ油症被害者」と認めなくてはいけません。そのことを、国会の場で、広く世論に訴えてゆこうというのが、「カネミ油症被害者救済プロジェクト」の
理念であります。

 今から60年ほど前に、作家大江健三郎氏の小説の中で、”本当のことを言おうか”というキーワードがあり、思い出していたところです。

   映画監督  稲塚秀孝

すべてのカネミ油症被害者救済へ(82)

すべてのカネミ油症被害者救済へ(82)
  ~”10月に勝負”したい~
 1週間前に東京を出て、九州を巡っている。今回は幾つかのプロジェクトを抱えている”旅”。
◆カネミ油症事件を更に追う!
◆「幻のかくめい」取材・調査
◆「二重被爆者」研究
 そして、「市街戦のジャズメン」上映に向けて9月20日(土)、「市街戦のジャズメン」東京上映会に35名来場。
 9月21日(日)熊本に向かい、藤野糺先生と打合せ。
      「カネミ油症診断医師団」構想を共有する。
      旧知の新聞記者と「谷川雁」について語る。
 9月22日(月)午前:くまもと歴史・文学館で資料撮影。
      「サークル村」第一期と谷川雁の直筆原稿
      (字が綺麗なのに驚愕する)
      電気管に「市街戦のジャズメン」資料を届ける。
       午後:熊本→博多(バス)→小倉(JR)
 9月23日(火・祝))カネミ油症被害者を診断する医師と面談。
        下関の被害者とのマッチング案をまとめる。
        (年内に実施予定)
        新聞記者と打合せ後、博多へ移動
     真夜中の「太古丸」で長崎県五島市奈留へ向かう
 9月24日(水)朝7:25奈留港着。故 岩村定子さんのご霊前にお参り。
      「カネミ油症被害者五島市の会」の方と面談
      (弟さん手作りの「ちゃんぽん」をいただく。美味い!)
     昼:奈留→福江(45分)※レンタカーを借りる(5時間)
     午後:五島市役所打合せ→玉之浦(「カネミ油症被害者五島市の会」)
        幹部と面談
     夕方:地元新聞記者と情報交換
 9月25日(木)10:10福江港発「太古丸」→17:50博多港着
     23:15博多駅バスステーション→翌7:20神戸三宮着
 9月26日(金)10:00「母と子の絆~カネミ油症の真実」上映会
     (グリーンコープひょうご 主催)トーク・懇親会
       14:00甲東園(阪急宝塚線)→京都・四条烏丸
       15:30 京都シネマ打合せ
       18:00「京都映画サークル」懇親会(10名)
 9月27日(土)8:00 京都→小倉(在来線+新幹線「さくら」)
      13:00 北九州市立図書館(西小倉)新聞検索
          (「幻のかくめい」資料 昭和36年~37年)
 9月28日(日)9:00 北九州市立図書館 新聞検索続き
      15:30 西小倉→博多

 以上で、現時点となります。

 「母と子と絆~カネミ油症の真実」東京上映会は10月12日14:00~文京区民センター2A会議室です。10月から始まる「カネミ油症被害者救済プロジェクト」の活動。ぜひ今後ともよろしくお願いいたします。
                                映画監督 稲塚秀孝

すべてのカネミ油症被害者救済へ(81)

 ~とんでもないことになっている~

 カネミ油症事件発生から57年が経過。
10月12日に東京上映会(文京区民センター2A)が開催される。
21日から九州に入り、昨日と今日は長崎県五島市奈留と福江の取材打合せを行ったところ。
不条理で、”根深い”カネミ油症事件の実相と今が、徐々に明らかになってきている。

 国(厚生労働省・農林水産省)、九州大学(油症治療対策班)、カネミ倉庫の、ねじ曲がった事実関係があり、このままでは被害者は“翻弄される”ことになる。

 10月に入り、本格的に”臨時国会”に向けた準備をしなくてはいけない、と思い、時間はないのだ、と実感する。これから博多から神戸へ移動し、「ひょうご」上映会に参加してから再び小倉、福岡、長崎に戻ろうと考えています。

                       すべてのカネミ油症被害者救済プロジェクト」
                              映画監督   稲塚秀孝

すべてのカネミ油症被害者救済へ(80)

 ~厚労省へ5回目「要請書」提出~

 本日厚生労働省健康・生活局食品監視安全課指導係あてに5回目の「要請書」を提出いたしました。昨年12月末が1回目でしたので、10か月に渡る流れとなりました。以下、「要請書」を送るに際して、書き送った内容となります。これまで4回のやり取りを見直して、5回目の「要請書」をお送り
いたします。ポイントは絞られてきたと思います。

①カネミ油症被害者を認定・未認定に振り分ける”診断基準”の法的 根拠はあるのか?ないとしたら、通達、依頼、国会での見解など の”代替え”となる根拠は何か?
②「母と子の絆~カネミ油症の真実」において、”不適切な映像使用” と決めつけた理由は何か?
 なぜ6月14日「三者協議」後の会見で”撮影・録音禁止”の判断と結びついたのか?
③「へその緒検査」の再開がなぜできないのか?

 今回は昨年11月にメディアに配信した、宮田秀明摂南大学名誉教授の分析内容を付けました。何卒、臨時国会を見通すため、10月10めどでご返事をお願いいたします。

                   カネミ油症被害者救済プロジェクト
                     代表  稲塚秀孝

すべてのカネミ油症被害者救済へ(79)

~「カネミ倉庫研究プロジェクト」報告①~(9/14)

 本日9月14日午後、「母と子の絆~カネミ油症の真実」の上映会が、東京・文京区民センターで行われます。これまで一番広い3A、そして二番目に広い2A,いつもは3C会議室で続けてきました。今日は3Cです。昨年9月から始まり、今日が12回目となります。

 カネミ油症事件の”原因企業”「カネミ倉庫研究プロジェクト」を初めて、1か月が経過しました。その中でいくつかのことが分かってきました。
◆昨年(2024年8月)以降に分かった、福岡製油との関係。福岡法務局で調べた同社の謄本によると、設立は1968年5月。本社は福岡市那の津5丁目ですが、小倉事業所(油製造)は、カネミ倉庫と同じ住所でした。ということはカネミ倉庫と福岡製油は”一心同体”なのです。しかも福岡製油の代表取締役は加藤三之輔と表示があり、当時カネミ倉庫社長でしたことから、何を意味するのか考えますと、カネミ油にPCBが混入し、販売してしまった事実を知って、カネミ倉庫が後に立ち行かなくなることを想定。
急遽、別会社を設立したことになります。福岡製油には、加藤姓の役員が多数存在し、実姉で研究者の
加藤八千代の名前もありました。確か加藤八千代は、弟の三之輔と“ソリが合わなかった”と聞いて
いましたが・・。
◆「カネミ倉庫」が負担すべき医療費の行方
 今回「カネミ倉庫研究プロジェクト」の藤原さんが見つけた案件です。「カネミ油症被害者」の医療費は、被害者が住む自治体がまとめて、カネミ倉庫に請求し、カネミ倉庫が支払う”スキーム”ですが、実態はどうなっているのか?についてです。いま鋭意調査中で、来週には藤原さんと共に自治体の担当者と面談して、実態を把握するところまで来ました。自治体のすべてが協力的ではないのは、残念ですが、”一事が万事”と明らかになると確信しています。

 毎年1月と6月に「三者協議」が開かれています。国(厚労省と農水省)、カネミ油症被害者全国連絡会、カネミ倉庫の三者が被害者救済のための話し合いの場となってきました。映画「母と子の絆~カネミ油症の真実」の中で、長年カネミ油症被害者救済に尽力された矢野忠義さんは、「(三者協議ができて)国のドアが開かれているが、生かされていないのが残念」と嘆いていました。矢野さんはインタビュー後、2023年12月に亡くなってしまいましたので、私は”遺言だった”と受けとめています。引き続き、報告を行って参ります。

                                 映画監督  稲塚秀孝

すべてのカネミ油症被害者救済へ(78)

 ~10月が勝負です!~
 全国的に”線状降水帯”が発生し、大雨の地域が増えています。”水の恐ろしさ”を目の当たりにしたのは、2011年の「東日本大震災」でした。あの日「二重被爆」上映会を前に、ニューヨークのホテルで見たCNN映像は、鮮烈でした。津波が押し寄せた三陸の街が家も、車も、そして人が飲み込まれる・・・。対処しようにもできない”瞬間”でした。


 そんな今、国の中枢が停滞しています。いま10月からの臨時国会に向けて、「すべてのカネミ油症被害者救済」に向けて、理論構築のための調査取材を進めています。最終的には9月21日から10月初めに、九州での調査取材で固めたいと思っています。

 しかし自民党総裁選挙が10月4日、それから衆参両議院の院の構成(臨時国会の日程、各委員会の構成メンバー確定など)を行うと、開催時期がずれ込むか、短縮日程になる可能性が高いと思います。ジタバタしても、どうにもならないとわかっていても、何とか見通しが立てばと願っています。

 一方10月4日から「市街戦のジャズメン 作家佐藤泰志の衝撃」の公開が始まります。1967年10月8日「羽田闘争」(山﨑博昭さんの死)から58年。その衝撃を受けて佐藤泰志(函館西高校3年)が書いた「市街戦のジャズメン」を、ぜひとも今の高校生(同世代)の皆さんに観て欲しいと思います。  

                                  映画監督 稲塚秀孝

すべてのカネミ油症被害者救済へ(77)

 ~”やりたいものがやる”という行動原理~

 昨年10月に「母と子の絆~カネミ油症の真実」の全国公開が始まったが、これは「カネミ油症事件」が、1968年(昭和43年)10月10日の朝日新聞報道から始まった時期を考えていたからであった。劇場公開の上映タイミングは、土曜日か金曜日開始と分かれているが、今回は元町映画館(神戸)が10月12日(土)~18日(金)でスタートしている。

 そして今年は「市街戦のジャズメン 作家佐藤泰志の衝撃」が、泰志さん没後35年にあたり、故郷シネマアイリスで10月10日からの上映が決まった。偶然2年続けて、10月10日が”メルクマール”となったのである。さらに今日9月1日から次回作「幻のかくめい」(仮題)の編集が静かに始まった。1958年から始まった文化運動「サークル村」と大正鉱業退職者同盟~大正行動隊の闘いを描く作品である。

 この欄でも何度か紹介しているのだが、大正行動隊の”行動原理”は、
①やりたいものがやる
②やりたくないものはやらなくていい
③やりたいものはやりたくないものに”強制参加”を求めず、 やりたくないものはやりたいものの”足を引っ張らない”
である。①と②はともかく、③は画期的で、日本の様々な運動体の中で、突出した“発想”が内在している。カネミ油症被害者救済に向けて、私たち=カネミ油症被害者救済プロジェクトは、シンプルにこの”行動原理”を、60年後の今、具体的に展開していきたい、と考えている。10月から始まる「臨時国会」が当面の対象で、そこに”視座”をおいている。」

                                映画監督  稲塚秀孝