すべてのカネミ油症被害者の救済を㊽

 ~「へその緒」検査の経緯探索~

 昨日5月5日「故 岩村定子さん追悼上映会」を東京・文京区民センター2A会議室で行いました。参加者は“ひとけた”でしたが、実に”濃い“参加者に恵まれました。ありがたかったです。

1. 「岩村定子 へその緒基金」の設立を伝えました。映画「母と子の絆~カネミ油症の真実」の主要証言者だった、岩村定子さん。岩村さんへのインタビューにより、生後4か月で亡くなった(1973)長男満広さんと2人のお子さんの「へその緒」検査に繋がりました。そして、予想通りお子さん達のダイオキシン濃度が高いことが立証されたのです。岩村さんのお名前を借りて”へその緒“基金が誕生したのです。

2. カネミ油症被害者で、長年被害者救済活動に関わった方が戻ってきました。大変心強いと感じています。私はここ数年の取材・調査ですので、これまで20年~25年間の被害者運動の現場にいらっしゃったので、早速昨日もヒント”をいただきました。2009年5月刊行の「福岡医学雑誌」で、「へその緒検査」による2つの論文が掲載されていました。
 一つは油症治療県研究班の長山淳哉さん、梶原淳睦さんらのグループで、この諭文では「カネミ油を食べて13年後に生まれたお子さんにもダイオキシン類の影響が認められる」と書かれていました。
 もう一つは、宮田秀明摂南大学教授(当時)らのグループで、宮田さんは今では「へその緒プロジェクト」のメンバー、”相棒”です。しかしながら、「へその緒」検査・研究はそこで、ストップしました。今後その“へその緒研究”の途絶について、調査研究をしようと思います。昨日お聞きした所、数十名の被害者の方々が「へその緒」を提供したのです。被害者の方々の”切なる思い“を踏みにじる国と九州大学の行状について、追及しなくてはなりません。

 次の主戦場は、国会であり、6月13日「油症対策委員会」、14日「三者協議」です。私はこれを“6月決戦”と呼ぶことにしています。その先に何が見えてくるのか?

      映画監督            稲塚秀孝

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