4月13日の熊本での上映に寄せて

 4月13日の熊本での上映に寄せて、熊本市御船町にお住いの方から、以下のようなコメントをいただきました。全文を掲載いたします。

 カネミ油症事件を知っていますか?

 カネミ油症事件は、1968年に発生した日本の大規模な公害事件であり、米ぬか油に混入したポリ塩化ビフェニル(PCB)とその熱分解生成物であるダイオキシン類によって、多くの人々が健康被害を受けました。

 一緒に映画を見てみませんか?

 私の父は、北九州で商社マンとして働いていた時に、カネミ油症の原因企業のカネミ倉庫前で月に1回座り込みを続けていた牧師の犬養光博さんに出会い、カネミ油症事件に出逢いました。犬養光博さんは被害者の男性から「無関心こそ公害殺人の加担者だ」との手紙を受け取ったことで、1970年から42年間500回もの座り込みをしました。父も座り込みに参加し、犬養光博先生と共にいることで、今のお金儲けが1番の仕事をしているようではいけないと思い、結婚を機に商社を辞めて、やったことのない有機農業を熊本県で始めました。そして今でも有機農業を続けています。

 なぜ今カネミ油症事件に向き合うのか?父に問いました。

 「カネミ油症のこともその前の水俣病のことも、その前の人為的な公害もやはりお金儲けが最優先になっている。生命という本来1番大切にしていくところが軽く扱われている。経済発展で生活は急激に変化し、生命を育む食べものもどんどん変わっていっている。生命を大切に思うのであれば心無い物を口にするのではなく、心ある生命のことを考えた食べ物を口にするべきじゃないかと思う。それは俺にとっては自然の中で汗水垂らして作っているものをありがたくいただくということ。同じ過ちを繰り返さない為にも皆が過去の公害を知り学ぶことは必要だと思う。そして生命の育み方を改めて考えていくためにも、このカネミ油症事件を知ることは大切だと思う。」

 私も子どもたちを連れてカネミ倉庫前での500回目の座り込みに参加しています。まだまだ昔の事件ではないです。今でも苦しんでいる人がいます。そして私たちはいつでも公害の被害者になる可能性があります。加担者にも。

 4月13日(日)13時からです。お待ちしています!

コメントを残す