「カネミ油症」上映通信㉙

 ~濃密な出会いがある~

 11月8日・9日と京都シネマで舞台挨拶を連続で行った。決して観客の数は多くなかったが(京都シネマさん、力不足ですみません)、濃密な方々に出会い、ご覧いただけたことが良かった。

 テレビ番組制作においても、映画製作においても、放送と上映となれば、視聴者と観客にどのように見ていただくかであって、作り手が口をはさむことは許されない、とかつて大先輩に告げられた。
 その通りだと思う。完成後に「ああすればよかった」と思ったとしても、決して口に出さないのが私たちの“矜持”ではないだろうか?

 今日HPに転載させていただいた鬼原さんのブログを見て、こう見ていただけたなら、製作者として何も代えがたいほど幸せだと感じたのである。
 今日も上映後、グイグイと質問攻めにあった。それぞれの皆さんが抱えている問題とかテーマはそれぞれなのだが、共通するのは、「この不条理な、理不尽な社会、ひいては日本に生きる上で、自分に何ができるのか?」そのヒントはどこにあるのか?と求めているのだ。上映活動はまだまだ続く・・・。  新たな”濃密な出会い“を求め、期待したい。
                               映画監督   稲塚秀孝

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