~ターニングポイントに立つ~
第6回「ナガサキ映画と朗読プロジェクト」が終了して、長崎から
博多に戻りました。
昨日は最大37度。表を歩くと、すぐに汗が噴き出てくる。
何回も通った九州大学病院構内の撮影を“ゲリラ的”に行う。
この日も大勢の患者さんと付き添い者で館内はいっぱいだった。
完全予約制のため、救急車で運ばれない限り、1日の診察者数は
決まっているようだった。ちなみに「皮膚科」は76名。
九州で最も信頼されている病院の一つ、九州大学病院はまさしく
“白い巨塔”のシンボルだろうか?
さてドキュメンタリーの編集のターニングポイントを迎えている。
言わば“覚悟”が問われている局面だ。
午後、編集で通う映像技術会社内で2時間、これまで集めた紙資料を
整理し、この映画に組み込む資料を選び出した。
そしJR九州「鹿児島本線」を東に、折尾駅で降りるはずが一駅乗り越して
「陣の原」駅で下車。構成をご相談し、コメントをいただく原田先生に
迎えに来ていただくという“大失態”を起こしてしまった。
まだ日の残る午後7時、余熱のような暑さのなか、打合せとインタビューを
行い、改めて心に留めたのは「ドキュメンタリーは告発である」という言葉
である。あいまいだった映画編集に向かう気持ちが定まったように思える。
これが、「母と子の絆~カネミ油症の真実」のターニングポイントだった、と
後日思いおこせる瞬間だったのかもしれない。
映画監督 稲塚秀孝