~新たに「へその緒」で母体から胎児へ毒性が
移行することが証明された~
信頼できる論文が届きました。
「さい帯血中の胎児のダイオキシン類の濃度は、母体血中の濃度の半分」
というのです。つまり母親の持つ毒性の半分、50%が子に受け継がれているのです。
2月にお目にかかった国立大学医学部の先生が、知らせてくださいました。
先生は「あまりの多さに背筋がゾッとなりました」と書いています。
2012年に発表されたこの論文は、福岡県立こども病院の月森清己先生が
リーダーで、九州大学大学院医学研究産婦人科、福岡県保健科学大学の
方々で構成された研究班の成果です。
ここまでわかっていながら、へその緒調査が進まなかったことは、残念で
たまりません。しかしそこにこそ「へその緒プロジェクト~Umbilical Cord
Project~」の意味があると思います。
とても勇気づけられる内容ですし、お寄せ下さった先生に感謝です。
この論文以外にも、母親から子へ毒性が移行する例証は明らかになっています。
これから「へその緒」の提供や母親の血中濃度のデータをお預かりすることで、
カネミ油症被害者として、認められていない世代の方々の申請の準備を行う
ことにいたします。
映画監督 稲塚秀孝
abstract:
