本日(12月2日)13時30分から「第7回高砂集会」が開催されました。主会場は兵庫県高砂市内の会場で、東京、福岡、長崎、五島とオンラインでつなぎました。最初に共催の「カネミ油症支援センター」(YSC)の大久保代表の挨拶で始まりました。
今回の目玉は第一陣から第五陣の裁判を知る高木健康弁護士が登場し、1987年の最高裁伊藤裁判官主導の和解に関するディテール話でした。和解により、国とPCB製造企業のカネカの責任が免除されました。カネカは見舞金の名目で支払いました。和解により、第一審、高等審において、国とカネカの責任を追及した実績は反故になりました。患者団体は勝訴により仮執行金(仮払い金)を受け取り、当然消費していました。
10年後、国は「仮執行金の返済」を患者に迫りました。悲劇が生まれました。返済資金を持たない人々は右往左往し、ついに自殺者が出ました。家族崩壊が起きました。では弁護団は何をしていたのでしょうか?
「仮執行金は場合により返済の可能性もあるので、一旦プールしておこう」と患者の皆さんに説明していなかったのです。ある弁護士は「たとえ国が返還請求してきても、放っておいても大丈夫」と言っていたのです。
このことの経緯は一切、今日の集会では出ませんでした。患者側から質問が出なかったので、高木氏も応えていません。とても残念な会議だったと言わざるを得ません。
「母と子の絆~カネミ油症の真実」監督 稲塚秀孝