~9月、台風とも闘う!~
今日、9月3日段階で、南の海上では次々に「台風の卵」
が生まれているらしい。
9月8日長崎県五島市奈留、9日五島市福江上映会が無事
行えるのか?やきもきしています。
10日は福岡試写会。今日西日本新聞に告知していただいた
ので、電話での問い合わせが10人ほど。
明日以降も連絡を待ちたいと思います。
劇場公開のトップは、元町映画館(神戸)で、三ノ宮から
西に一駅の元町で下車。アーケードを徒歩5分で到着。
10月12日(土)から18日まで1週間の上映の中で、
12日と13日に上映後の舞台挨拶20分をいただけることに
なりました。
元町映画館では、知人やなじみの方も多いので、お話が
楽しみです。
いよいよ全国公開の”季節“となりました。
これから”勝負“となる秋、そして年末を迎えます。
映画監督 稲塚秀孝
9/3西日本新聞me(webサイト)試写会紹介記事
カネミ油症のドキュメンタリー映画完成 10日、西南大で無料試写会


映画「母と子の絆~カネミ油症の真実」のチラシ「カネミ倉庫」が当時販売していた「ライスオイル(米ぬか油)」が入っているとされる瓶(左)と、映画に出演した認定患者と子どもをつないだへその緒(右)(写真の一部を加工しています)
1968年に西日本一帯で被害が発覚した食品公害「カネミ油症」の新作ドキュメンタリー映画「母と子の絆~カネミ油症の真実」の試写会が10日午後1時半から、福岡市早良区の西南学院大西南コミュニティーセンターで開かれる。稲塚秀孝監督は「本来は食中毒として広く救済されるべき問題が、認定、未認定という枠組みに矮小(わいしょう)化された根本的な問題も問い直したかった。ぜひ足を運んでほしい」と話している。
カネミ油症は米ぬか油(ライスオイル)にダイオキシン類が混入し、健康被害が出た事件。福岡、長崎両県を中心に油が流通し、発覚当初は約1万4千人が頭痛や手足の痛みを訴えたが、認定患者は2023年度末で2377人(死者を含む)にとどまる。
稲塚氏は06年に手がけた記録映画「二重被爆」を長崎市で上映した際、認定患者と出会った。直後から関係者を取材し、本格的に映画化に取り組んだのは20年秋。20人を超える被害者に会う中で、2世の未認定問題を主題に据えた。
先天性疾患「口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)」などの症状がある長男を生後4カ月で亡くした長崎県の認定患者の女性が、子どもへの被害が認められず、自責の念にさいなまれてきた苦悩を描いた。母親が摂取したダイオキシン類が胎児にどう影響したのか、専門家の証言を集めることにも力を注いだ。
10日の試写会は入場無料で定員200人。86分の映画上映後、稲塚氏や油症被害者らのトークもある。その後は、全国で上映予定。問い合わせは、稲塚氏=090(3433)6644。
(記事転載の承諾を得ています)
「カネミ油症」上映通信⑤
●~全国制覇への道筋~
昨日大雨の中、靴の中がグジュグジュに濡れながら新宿マイスペース甲州街道口店に向かいました。喫茶ルノアールの会議室です。
そこで共同プロデュースの藤原さんと合流し、9月8日の五島市奈留上映会に向けて、DVDプレーヤーエプソンのプロジェクターを繋いで、上映テストを行いした。テスト結果はOKです。会場のプロジェクターが故障していると聞き、急遽対応します。
上映会では、毎回こうした上映設備の確認が不可欠です。これまで機材不備のために上映会中止に追い込まれたことが多々ありましたから。プロジェクターは「エプソン」を信頼しています。
そして全国の劇場と上映会のアプローチについて、詳細な打合せを行いました。私の担当は、映画製作13作目の経験を生かして、全国の劇場(ミニシアター)への交渉です。私は3つのステージに分かれます。
1.これまでほぼ、毎回上映していただいた劇場
2.これまで数本上映していただいたり、ここ5年間は上映の機会がなかった劇場
3.これまで一度も上映機会がなかった劇場
1.→2→3の順番で交渉するのは間違いありません。とにかく年内の上映を目指します。
映画監督 稲塚秀孝
「カネミ油症」上映通信④
~関西エリアでの上映が決まりました~
台風10号が日本列島縦断中です。
「母と子の絆~カネミ油症の真実」取材で通った長崎県、福岡県を直撃中です。
みなさんの無事を願っています。
大阪での上映が11月2日(土)から、シネ・ヌーヴォ(大阪・九条)で決まりました。
これでJRのキャッチのように神戸・大阪・京都の“三都物語”が成立しました。
この関西エリアを核にして、長崎、福岡、名古屋、東京そして私の地元北海道へと
広げていきたいと思います。そして上映が決定したエリアのメディアへの告知活動を
万全に行っていきたいと思います。
また上映初日の”舞台挨拶”を欠かさず行えるように日程調整して参ります。
映画監督 稲塚秀孝
「カネミ油症」上映通信③
~全国制覇へ始動!~
昨日全国劇場上映2館目が決まりました。
11月8日(金)から京都シネマで上映開始します。
今日公式ポスター(B2)とチラシ(B5)を入稿しました。
手元に届くのは9月6日。これで7日から九州・関西に
持参できることになりました。
◆9月8日長崎県五島市奈留上映会
◆9月9日長崎県五島市福江上映会
ここ五島市の奈留島と玉之浦は「カネミ油」が船で運ばれ、
地域の人々が一斗缶から、量り売りで食卓に運ばれたの
です。
56年経った今、地元の方々がこの映画をどのように観て
いただけるのか?ワクワクとドキドキでもあります。
そして早々と劇場上映用のDCPが届きました。
明日劇場へ送ります。今後このDCP(※)2本が全国を渡って
行くことを夢見ています。
上映用DVDも整いました。
さあ、皆さんぜひ上映会の申し込みをお寄せください。
問合せは、稲塚(090-3433-6644)までお願いします。
映画監督 稲塚秀孝
(※)DCP:
デジタルシネマパッケージの略。デジタルシネマで映画を
上映する際の標準的な配信形式。
DCPは高価なデジタルプロジェクターで再生される。
「カネミ油症」上映通信②
~東京上映会追加決定!~
全国各地での上映開催に向けて、動き出しています。
当初ガイドブックを製作し、上映時に販売する上映時に
販売する計画でしたが、16ページのパンフレットに
まとめることになりました。今秋から制作に取り掛かります。
また9月20日(金)の東京先行上映会に続き、
10月14日(月・祝)文京区民センター3C会議室
(定員50名)で追加上映会を行います。
9月20日の会場でご案内すると共に、レイバーネット
カレンダーでもご案内させていただきます。
なお公式ポスター(B2)とチラシ(B5両面)は9月6日
に手元に届きますので、ぜひご注文願います。
映画監督 稲塚秀孝
「カネミ油症」上映通信①
~これからが”本番”だ~
8月13日未明に「母と子の絆~カネミ油症の真実」が完成しつつ、見直しの末に、
数か所の手直しを行いました。そして各劇場、上映会希望者、メディア向けのDVD
(サンプル版)と上映用のDVDの作成に取り掛かっています。
「オーサリング」という工程を経て、検証版DVDに本日OKを出したので、24日
(土)にはDVDが届きます。一方全国の劇場30館超に「上映依頼」の連絡を取りました。
真っ先に上映日を示してくれたのは、元町映画館(神戸)で、10月12日(土)から
に決まりました。完成がおよそ2カ月遅れましたが、カネミ油症事件が発覚した
1968年10月10日朝日新聞夕刊(福岡版)に倣い、”こだわった“のが10月12日
でした。通常映画館が新たなプログラム開始するのは、土曜日(最近は金曜日もあり)
ですから・・・。
次の段階は各劇場にDVDを送り、その1週間後から本格的な上映交渉が始まります。
これからの2週間は、気の抜けない日々となります。
映画監督 稲塚秀孝
映画「母と子の絆」完成

「カネミ油症」編集通信⑳
~最後に、予告編です~
14日に北海道苫小牧市に移動し、今日15日は「母と子の絆~
カネミ油症の真実」の予告編を作りました。
明日16日に音楽の調整を行い、1分半が完成です。
本編は数か所の修正が見つかり、博多の伊野さんに連絡して
直してもらいます。
明日中には、完パケ、サンプル版とも、DCP、DVDコピーへ
移行します。
今後は「カネミ油症」上映通信に代わります。
映画は製作後のここからが本番。どれだけの方々に観てもらえ
るのか?全国の劇場の方々と交渉します。
映画監督 稲塚秀孝
「カネミ油症」編集通信⑲
~ラストコメントの悩み~
今回の「母と子の絆~カネミ油症の真実」は13本目の作品。
2006年「二重被爆」から始まった映画製作の旅路は18年で
13本目となったのです。
母親の気持ちになれば、多産系で13人目の”子“を産み落とすのは、
振り返っても、山あり谷ありでした。誇るべきは、“頼まれ仕事”はないこと。
自分で見つけ、選び、調べてこぎつけた結果です。もちろん様々な
方々の助言をいただきましたが・・・。
そして映画の最後の「ラストコメント」にはひときわ思いが募ります。
仲代達矢さんに読んでいただいた「書くことの重さ」(2013)、
「憲法を武器として」(2017)「ああ栄冠は君に輝く」(2018)は格別です。
映画のまとめでありながら、映画をご覧いただいた不特定多数の方々への
メッセージには、今を生きる、これからを生きる皆さんを思う内容でしたから。
今回はエンディングロールの中で、女優、円地晶子さんに読んでいただいた
もので、収録はしたのですが、そのまま映画の中で使おうかどうか?
最後まで、実は昨日まで悩んだ経緯があります。
その内容を、映画を離れて、皆さんにご覧いただきたいと思います。
「自分がカネミ油症かどうかもわからないまま、体調に不安を抱えている
人たち。全国には、名乗り出る“すべ”を持たない、潜在的なカネミ油症被害者が
数万人にのぼるのではないかと考えられています。
もしも半世紀前、カネミ油症事件が起こった時に『食品衛生法』に基づいて、
食中毒として適切な処置がなされていたら、これほど悲惨な歴史をたどることは
なかったのではないでしょうか。
今こそこの映画をご覧いただいたみなさんに考えていただきたいと思います。
ずうっと無策だった国、厚生労働省、九州大学を始めとする医師、研究者、
そして弁護団、支援してこられた方々、すべてに“応分の責任”があったのでは
ないでしょうか。
事件発生から56年が経過した今からでも遅くはありなせん。
すべてのカネミ油症被害者の方々の救済のために、お一人お一人の”勇気“と”力“が
いま問われているのです」
2006年長崎セントラル劇場の階段で「監督、カネミ油症事件はご存じですか?」
と声をかけてくれた女性がいました。
それから18年、取材を始めてから4年、85分58秒の映画本編で描き切れなかった
ことは数々ありますが、このラストコメントが、私が今皆さんにお伝えしたい”思い”です。
映画監督 稲塚秀孝